Teruhiro Yanagihara

このシンプルなテーブルウェアは、スタッキングが可能で、世界の日常に使えるスタンダードなテーブルウェアです。デザイナー柳原照弘は磁器の製造工程の中で必ず起こる釉薬の現象をヒントに、完全と不完全の美が共存するデザインを提案しました。日本で古くから信仰される、不完全なものにこそ美が宿るという思想をもとに、彼は有田ではこれまでは失敗としていた、釉薬のムラを肯定し、その表情が特徴的なテーブルウェアを作りました。


1976年香川県生まれ。2002年 に自身のスタジオを設立。「デザインする状況をデザインする」という考えのもと、クリエイティブディレクション、プロダクトデザイン、インテリアデザイン と国境とジャンルの境界線を越えて活動する。目に見えない物語を内包し、使い手に寄り添う詩的なデザインアプローチは国際的にも評価され、SERGIO ROSSI (イタリア)やPALLUCCO (イタリア)、OFFECCT (スウェーデン)、Landscape Forms (米国)をはじめとする多くの一流クライアントを抱える。国内家具ブランド「KARIMOKU NEW STANDARD」 や有田焼のブランド「1616 / arita Japan」、革小物ブランドのTYP/等、クリエイティブディレクターとしてブランドの立ち上げにも関わる。

tystudio.fr/

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有田焼を象徴する白と藍のグラデーションが美しいこの3つのオブジェは、多孔性の磁器で、水を溜めるなどの機能は持たない鑑賞用のオブジェです。妥協なく探究を繰り返し、何世紀にも渡り革新的な方法で磁器製造を実践してきた有田。現在の有田で可能な最新のハイテク素材や製造方法を追い求め、アルミナをベースとした強い土と、プラスチックのスポンジを使った成型方法を研究者と共に開発しました。それによって、世界最小の構造を持った陶磁器が完成しました。